みなさんは、“和”というと、どんなものを思い浮かべるでしょうか。着物? 茶道? 歌舞伎? 伝統工芸? こうしてみると、いわゆる日本的なものは、“特別なもの”として、私たちにとって少々距離のある存在になっているような。とはいえ、改めてまわりを眺めてみると、日々食べているご飯と味噌汁、肩までつかれる湯船、寝転がれる畳の部屋……と、洋メインの暮らしをしても、“和”の習慣は、まだまだ生活の中に息づいているとも思わされます。
では、その“和”を世界から見てみたら? なんて発想でつくられたのが、ボディ&ヘアケアシリーズの“yayoi”です。
活用されているのは、シソ、ユズ、緑茶、ゴマ、黒豆、米ぬかといった日本で古くから親しまれている成分、つまり“和”。一方、香りはフランス人調香師が担当。ベースは日本、香りはフランスと2つの国の感覚が混じり合ってできたケアというわけです。
だからこそ、使い心地や手応えは日本らしい繊細さや真面目さがあるけれど、香りは日本的でありながらも、一般的な“和”と少し違って、モダンでエレガント。「他の国の人は、日本という国をこうとらえているのだろうな」と想像させてくれるのが面白い。
たとえば、バスケアシリーズの香りを構成するのはユズと蜂蜜。ユズといえば、清々しさや爽やかさ漂う、「ザ・日本」な香りですが、そこに蜂蜜が加わることで、ほんのり甘さが立ち込めて新鮮。和のテイストが土台にありつつも、ひねりが効いていて、この感じは、旅先のフランスで、ふと日本のものに触れたよう!? 今、フランスの食の世界では、ユズや抹茶といった日本の食材を取り入れることも多いそうですが、こうしたトレンドも思い起こさせられます。
さらに、ブランド名の“yayoi”やパープルカラーのラベルもまた、ダイレクトな“和”ではなく、海外というフィルターを通した日本が感じられるもの。
“和”を味わいながら、どこかを旅する……そんな感覚に浸れるボディ&ヘアケアです。
Profile
入江信子
ビューティエディター。『VOCE』『Marisol』『VOGUE』をはじめとする女性誌、美容誌で様々なページ作りに携わる。スキンケアからメイク、ヘアまで、幅広い分野の記事を担当している。透き通るような白い美肌が印象的な、スキンケアのマイスター。